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2017-01-03 01:51

■ゴルセシ2月14日TA?

■ゴルセシ。2月14日。TA?

愛情や恋情を添えて、菓子などを贈る。
今日という日はそういう日なのだとセシルは言った。セシルから手渡されたチョコレートを受け取って、ゴルベーザがそれを摘み口にした、その時に。

「勇気を出して、愛の告白を。という、そんな日でもあります。あなたを愛している、と」

セシルの言葉。口に広がる甘い味。甘い日なのだとセシルは言う。ああ、かなり、甘い。
ゴルベーザの傍らに腰掛けて、セシルも手を出してチョコの一つを口に運ぶ。

「……」

黙々と、もぐもぐと。沁みる甘みに対しての言葉がどうにも出て来ない。二人で菓子箱を殆ど空にして、お互いに顔が赤いのを見て。

「――月の民は、チョコレートに酔うのだ」

ゴルベーザは言い訳のように適当な事を言った。

「えっ」
「冗談だ」
「信じてしまいそうでした」

話をしたら、場も和む。セシルはゴルベーザに笑って、座る位置をずらし、少し窺い、目が合ったのを恥じらうように、誤魔化すように――拒む気配が無いのを確かめて、俯き加減に身体を傾け、ゴルベーザに凭れ掛かる。

「……僕も、まるで、酔ってしまったみたいで」

長身のゴルベーザに甘えて、寄り添った。

「ああ。特別な日に特別な事を、というのは、思いの外照れますね」

はは、とそれこそ照れ隠しに笑うセシルの、その手にゴルベーザの手が触れた。
甘味が、気持ちを柔らかくする。
色黒の、左手。大きな手だ。長い指。そういう事を思ったセシルの腕を持ち上げて、ゴルベーザはその手の甲に唇を当てた。

「私も、お前を愛している」

キスと、告白。
セシルは一瞬驚いて、きちんと理解してまた驚いて、ああ、もっと驚く。

「兄さん」

ああ。震えたセシルの手を、見て、ゴルベーザが舐めた。

「……すまん。手に、チョコを付けた」

申し訳ない、と言って自身の口元を手などで雑に拭うゴルベーザに、いいえ、その――有り難う、御座います。手を拭き取ろうとする手を手で止めて、上擦った答えを返して、セシルは慌てた。
見て分かるくらいのセシルの動揺。いや、それもまた照れだ。それも見て分かる。そんな二人の今の距離。セシルの表情と、微笑んだゴルベーザ。

「セシル」
「え……っ」

ゴルベーザは、セシルを抱き締める。

「私も、特別な事を、というのは苦手なようだ。上手く言えない。ただ、お前が可愛いとか、嬉しいとか、そんな事しか浮かばない」

抱き締めたセシルの柔らかな銀髪から覗く赤い耳を、ゴルベーザが愛おしげに指先で摘んだ。

「あ……あっ」

思わず声を漏らして、ああ、それが恥ずかしいとそういうようにセシルはゴルベーザの胸に顔を埋める。

「ああ、すまない、いじめるようなつもりは無いのだ……ただ、すまん、お前が可愛くて」

その髪を撫ぜる手。銀糸を抜ける指の感触、気を付けて触れているのだろう優しい仕草。

「――今日という日に、私も甘えよう」

高鳴る、鼓動。

「セシル」

ゴルベーザに促されて、セシルは焼けた顔を上げた。互いに、少し硬い表情。ああ本当に、照れ臭いのだ。愛しくて。

重なる視線。
チョコレートの甘い香り。
互いに贈る愛情。熱い手を、握り合わせて。


「愛している――」


愛し合う自覚と覚悟を、今日という日に貰う。
今日は、バレンタインデー。




<終>
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