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2017-01-03 00:01

■月兄弟ブラコン短文TA

■月兄弟ブラコン短文。TA。

「兄さんって意外と、照れ屋さんですよね」

ケアルを、と申し出たのを要らぬ世話だと押し返されて――セシルは言った。
ああ、すいません、申し訳無い。意外と、なんていうのは失言でした。貴方の事を僕はろくに知らないのに、勝手にそうと決め付けて。だから、つまり、そういうのは僕の主観に過ぎません。ゴルベーザが何を返すよりも早く、そう重ねて。
――だけど、とセシルは続ける。首を傾げて、ゴルベーザの事を覗き込むようにして。

「兄さん、顔が赤いですよ」
「なっ……」

そうして、セシルはにこりと笑う。

「冗談です」
「……」

ゴルベーザは幾つか瞬き、低く唸って――セシルを睨んだ。
魔人だなどと呼ばれもした兄の威圧に、しかしセシルは動じない。兄さんは色黒だし、背も高いから目線もまるで合わないし、分かりませんよ、兄さんの顔色なんて、全然。やがてセシルも表情を変え、目を怒らせてはゴルベーザを睨む。

「兄さんは、態度も表情も言動も何もかも、淡白過ぎです。無口だ寡黙だというより、わざとそうして突っ撥ねているんだ、人との交流とかそういうものを」
「……そんなにケアルをしたいのか」
「したいですよ」

僕の白魔法は、まぁカインにならまだ勝てるかなという、そんな程度のものですけど、それでも僕の兄さんの為に力を使えるならとそう思うんです。そうしたいんです。いけませんか?
今日のセシルは、やたらと多弁だ。それだけ腹を立てているのだとは、彼との付き合いの浅いゴルベーザでも分かる。明らかにむくれている。一児の父がするべき顔か、とは考えて――それだけ、兄を想ってくれているのだと考えて。

「――何で、笑うんですか」
「……すまん」

つい。手で口元を覆い隠してはそう謝られて、セシルはきつく眉を顰めて……はあ、と大仰に息を吐いた。そうですよね、滑稽ですよね、僕は。

「兄さんは本当、ずるいなぁ。……白状をしますよ、僕はどういう兄さんも、本当は全部好きなんです。貴方は僕の事をとても大事に想ってくれている、それを口にはしてくれないけど……それでも、嬉しいから、そういう兄さんを好きだなって結局は思ってしまうんだ。だから、悔しい」
「……」

いきなりの愛の告白に、更にセシルは身を乗り出しもする。

「観念をして、正直に、恥ずかしい事を言ったんです。これだけすれば、それこそ照れるくらいはしてくれますか?」

詰め寄るように、爪先立って顔を突き付けた。
ああ。兄さんの顔色というのは本当に分かりにくいですけど、知る為の手段もちゃんとあるんです。ほら、こうすれば。
セシルはふと手を挙げて、ゴルベーザの頬に触れた。

「触れれば、分かります」

頬、熱いですよ。

「鼓動も、こんなに早い」
「……」

セシルは手を滑らせて、次には兄の胸元に触れる。彼はまた、にこりとして笑う。
ほら、どきどきしてる――。

「セシル」

ゴルベーザはセシルのその手を、手で除けた。

「……」
「……」

睨むでも無く、目で見合う。
先に降参をしたのは、ゴルベーザだった。ああ。もう。分かった、悪かった。だから。

「……からかうな」
「僕だって、ただの一人の人間ですから。こういう非常時に変に意地なんか張られたら、腹も立ちます」

怒っているんですよ、僕は。分かれとばかりにそう言うセシルに、ああ、それをちっとも分かっていないと思われていたのか、とゴルベーザは思う。分かり合えていない兄弟だ。それを寂しく思うよりも、今はただ可笑しかった。
此方の事は分かりにくいなどと言われたが。明らかに赤いセシルの顔。息巻く態度。可愛らしかった。
悪かった。改めて、もう一度謝る。そしてゴルベーザは、ややあってから腕を差し出した。

「……ケアルを頼む」
「はい、兄さん」













竜騎士や忍者などは、目がいいのだ。
――何いちゃついてるんだ、お前らは。そういう様子をそれぞれ遠目にしながら、心でそんな指摘をしたという。




<終>
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